NHK土曜ドラマ「リミット 刑事の現場2」に見るLimit
NHK土曜ドラマ「Limit 刑事の現場2」では、登場人物の多くが「本当」を口にする。
「お前は本当に彼女を愛していない」
「お前は本当のことをわかっていない」
独善的と思える言葉は、しかしおそらく文法的には正しい。
「本当」を理解しているのは常にこの「私」しかいないのだ。
そして、この「私」が実感を伴い認識する「本当」は、本当としか言いようが無い。おそらくそれはこの「私」にしか語れぬ言葉なのだろう。
「本当」と語らせる台詞の多さは、現代を現している様に僕には思える。
他者との関係から私が作られる、そんな一般的に流通している考えが揺さぶられているような、そんな時代背景。他者との関係から確立する私だけが「私」ではない、という思い。よく語られるように、ここでも振り子のゆり戻しがあるのかもしれない。
しかし「私」だけが「本当」を知っている、その他は偽物だという思いに理由も無く囚われることが、それが原理的に「私」に与えられた宿命だとしても、良い悪いの価値観をそこに組み込めば、少なくとも他者との関係にとっては良いことではないように僕には思える。
そういう意味でNHK土曜ドラマ「Limit刑事の現場2」は、そのタイトルどおりに、人間の一つのLimitを現している、僕には多少の戸惑いを持ちながら、そう思えるのである。
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POSTED Wednesday July 29th