ドラマスペシャル「黒部の太陽」
フジテレビのドラマスペシャル「黒部の太陽」を二日続けて観た。そうそうたる役者たち、しっかりとした脚本。これで面白くないはずはない。 前編後編とも2時間半という長時間だが、その長さを感じることはなかった。
社会性を帯びたドラマを見るたびに、何故今このドラマを、と思うのは私の悪い癖だろう。実際にはそれほど深い意味などあるわけではないのだ。ただ、「黒部の太陽」を見て、これは不況下で元気のない社会に向けられた応援歌に近いのではないだろうか、などと偉そうに思ってしまった。それほどに「黒部の太陽」に登場する人々は熱かった。
この熱さはひとえにその時代性にある、などと一定の距離を置こうとするが、それはそれで誤っているのもわかる。なぜなら、昭和30年の難工事を描こうが、そのドラマを制作したのは今であるのはあきらかなのだ。
昭和の難工事を今の視点で描く。ゆえにその熱さを持続させるために、ドラマでは何度も仕事への意義が語られることになる。これもまた、主人公である香取真吾が語る、「これが俺の仕事なんだ」という一言に、これもまた今的だろう、集約されていくことになる。 逆に言えば、日本の電力事情、国家のため、などという意義はもはや現代では通用せず、あるのは自分の仕事と仲間のため、ということしかないのだということなのかもしれない。
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POSTED Monday March 23rd